東京と大阪


2014年の住民基本台帳 に基づく人口移動報告で、東京圏への「転入超過」は19 年連続となった。一極集中のメリットとデメリットを分析し、今後のあるべき姿を考えてみたい。

まず現象面からみると、首都圏への人口集中を諸外国と比較した場合、日本のように首都圏の人口比率が高くかつ上昇を続けている国は、欧米先進国ではなく、アジア諸国を含めても韓国のほかにはみられない

一極集中のメリットは集積によってさまざまなケミストリー(化学反応)が生じる点だ。人口集積は人やモノの移動・輸送効率を高め、生産性向上につながる。

一方、デメリットは通勤距離が長くなるほかにも、人口のみならず、政治や金融面でも東京一極集中であるため、自然災害時のリスクがある。民間の金融機関には、それに備えたバックアップ体制があるが、政府では危機対応時の分散発想は正直いってあまりない。

さらに、一極集中が地方との経済格差の原因にも結果にもなっている。そろそろ一極集中のデメリットが出始めていることを考えれば、地方の経済力を上げるのが、一極集中の是正だけではなくさまざまな観点からみても最適政策になる。

そのためには、今の中央集権の下で、かつての「国土の均衡ある発展」のように無理矢理に地方分散投資を急ぐのではなく、ヒト・モノ・カネの地方分権をした方が効果的だ。

安倍晋三政権の「地方創生」がその突破口になるべきであるが、どうも道州制のような長期ビジョンがなく、小粒感は否めない。 (元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一
引用元:http://maguro.2ch.sc/test/read.cgi/poverty/1426406304/ 【東京一極集中が止まらない! 何故大阪は衰退が止まらないのか】の続きを読む